憧れのTippiとアイデンティティー
東京生まれ、東京育ちの私だけれど、小さい頃から東京が苦手。
自然へほど遠いここにいると、Tippiのことを思い出す。
Tippiはアフリカ生まれのフランス人。
不思議と野生動物と仲良くなれる能力を持っている。
Tippiが赤ちゃんの頃に初めて出会ったのはゾウ。
Tippiは自分のお兄ちゃんと思っているほど仲が良く、大きなアフリカゾウの背中に乗って普通にサバンナの中を散歩している。
不思議なのは、誰も手伝わずにあの背中まで登れること。
野生のヒョウでさえも、彼女の前ではネコになり、ゴロンと転がりお腹を見せる。
可哀相なことに、6歳になると一般教育を受けさせるために、フランスのパリへ連れて帰られてしまった。
自分をアフリカ人と区別し、しかも動物やブッシュマンとの生活から一変して都会の生活に移され、白人社会&人間社会という二つの全く異なった文化へ、最後まで適合できなかったという。
結局現在はアフリカに戻り、野生動物に関する研究をしているらしい。
私も自分のことを考えると、将来何処で過ごすのか疑問になる。
17歳まで東京で生まれ育ったものの、18歳という成人年齢からはニュージーランドやハワイのポリネシアの国で生活している。
大人になってから自分で海外で築いた生活にはかなり重みがあり、自分を日本人として区分し難いときがある。
共通点は、太平洋に浮かぶ島々で暮らしつづけていること。
なので、最近はPacific Islanderと自分を区別している。
日本にいると、日本人として生きる外国人もよく見かける。
彼らはどういう思いなんだろう?
最近そういうアイデンティティについて、ふと考える。
写真のゾウはTippiのお兄ちゃん。
最後の写真は私のお兄ちゃん。
(ケンカしてムカついたときに落書きした時の写真。)